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住宅改修費と、インターネット用機器のこと

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住宅改修費という制度には、 生活の中で必要な動作を安全にするための、 とても狭い範囲の工事だけが静かに並んでいます。 手すりや段差の解消、滑りにくい床材。 そのどれもが、身体の動きと直接つながっていて、 生活の落差を少しでも和らげるための工事です。 その枠の外側にあるものは、 たとえ便利であっても制度には触れません。

インターネット用の機器は、 生活を豊かにする道具ではありますが、 身体の動作を補うものではありません。 Wi-Fiルーターや通信機器は、 手すりのように身体を支えるわけでもなく、 段差をなくすように動線を整えるわけでもない。 そのため、住宅改修費の中には静かに含まれないまま、 制度の外側に置かれています。

見守りカメラやオンライン診療のために ネット環境を整えたいという思いは、 介護の現場ではよく聞かれるものです。 けれど、制度はその思いに寄り添いながらも、 「生活動作の改善」という線を越えることはありません。 便利さや安心感があっても、 住宅改修の枠には触れない。 その距離感が、制度の静かな特徴なのだと思います。

住宅改修費は、 生活の中の“身体の動き”にだけ寄り添う仕組みです。 インターネット機器はその外側にあり、 制度の枠に触れないまま、 別の領域としてそっと置かれています。 その線引きは少し冷たく見えるかもしれませんが、 制度が揺らがないための静かな基準でもあるのだと思います。

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