お好み焼きのエステルハージという言葉に触れると、それは、料理という制度の語であると同時に、 甘味と塩味、洋と和、模倣と遊びのねじれに静かに沈んでいく食感の粒子として立ち上がります。
エステルハージとは本来、ハンガリー貴族の名を冠したウィーン菓子であり、 アーモンド入りのメレンゲ生地とバタークリームを層状に重ね、 表面に矢羽根模様を描くことで、“構造が語感に触れるケーキ”として記録されてきました。
それが「お好み焼き」という語と交差することで、 層という構造が甘味から塩味へと転移し、模様という粒子がソースに沈む。 つまり、「語れる模倣」が「語られすぎて遊びに埋もれるUX」に変わるのです。
お好み焼きのエステルハージとは、 おそらく層状に焼かれた生地に、マヨネーズとソースで矢羽根模様を描いたもの。 それは「語れる引用」でありながら、「語れない由来」に揺れる粒度を持っています。
今日は、「お好み焼きのエステルハージ」という言葉に触れて、制度と語感、 そして層に沈む構造と語れない模倣の粒子を記録しました。 語れるほどではありませんが、料理という言葉の余白として、 その揺らぎをそっと残しておきたいと思います。


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