インターネットの通信速度を語るとき、 「回線速度(Mbps)」ばかりが注目されがちですが、 実は RTT(Round-Trip Time) も同じくらい重要な指標です。
RTT は、 データを送ってから応答が返ってくるまでの“往復時間” のこと。 ネットワークの“反応の速さ”を決める要素であり、 TCP の性能に大きく影響します。
RTT とは?
RTT(Round-Trip Time)は、 送信 → 相手に届く → 相手が ACK を返す → それが戻る までの往復時間を指します。
単位は ミリ秒(ms)。
たとえば、 あなたの PC からサーバーへデータを送り、 サーバーが「受け取ったよ(ACK)」と返すまでに 30ms かかったなら、 RTT = 30ms です。
なぜ RTT が重要なのか
TCP は「信頼性の高い通信」を実現するために、 送ったデータに対する ACK(確認応答)を待つ という仕組みを持っています。
そのため、
- RTT が小さい → すぐ ACK が返る → 次のデータをどんどん送れる
- RTT が大きい → ACK を待つ時間が長い → 通信が“もっさり”する
という違いが生まれます。
つまり、 RTT は TCP のスループット(実効速度)に直結する のです。
RTT を決める要因
RTT はさまざまな要因で変化します。
- 物理距離(遠いほど遅い)
- 経路のルーター数(ホップ数)
- ネットワークの混雑
- サーバー側の処理時間
- 伝送媒体(光・無線・衛星など)
特に距離の影響は大きく、 日本 → アメリカ間では 100ms 前後になることも珍しくありません。
RTT の一般的な目安
| RTT | 体感 |
|---|---|
| 0〜50ms | 非常に快適 |
| 50〜100ms | 十分速い |
| 100〜200ms | 少し遅い |
| 200ms以上 | 反応が鈍い |
| 400ms以上 | かなり遅延を感じる |
オンラインゲームや音声通話では、 100ms を超えると違和感が出始めます。
RTT の測り方
最も簡単なのは ping コマンド。
ping example.com
表示される time=xx ms が RTT です。
RTT とレイテンシの違い
- レイテンシ:片道の遅延
- RTT:往復の遅延
- レスポンスタイム:アプリが応答を返すまでの総時間
似ているようで、用途が異なります。
まとめ

RTT は、 ネットワークの“反応速度”を決める重要な指標 です。
- RTT が小さい → 快適
- RTT が大きい → もっさり
- TCP は ACK を待つため、RTT の影響を強く受ける
回線速度だけでなく、 RTT を理解することでネットワークの“本当の速さ”が見えてきます。


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