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五八様──「お得意様」という言葉が、隠語として距離を持って立ち上がった日

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百貨店の中で、「五八様」という言葉が使われていると知ったとき、 少しだけ、言葉の温度が変わったように感じました。 「五八」──数字のようでいて、 実は「五×八=四十(しじゅう)」→「始終(来る)」→「お得意様」 という連想で生まれた隠語だそうです。

お得意様。 何度も来てくれる、信頼されている、関係が続いている。 その言葉には、親しみや感謝が込められているはずなのに、 「五八様」と言い換えられた瞬間、 少しだけ距離ができたように感じました。

隠語は、業務の中で使われる“内側の言葉”です。 お客様に直接伝えるのではなく、 スタッフ同士で共有するための記号。 その記号が、感謝の対象であるはずの人を、 “業務上の存在”に変えてしまうような気がしたのです。

もちろん、接客の質を保つために、 言葉を整えることは大切です。 でも今日は、「五八様」という言葉に、 “ありがたみ”よりも“構造”が先に立ってしまった日でした。

お得意様という言葉が、 記号として整理されてしまうことに、 少しだけ置いてかれたような記録です。

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