「政府利権団体に就職したらしい」 そんな噂を耳にすると、 どこか遠くの世界の話のようで、 同時に、妙に生活の匂いも感じる。
そこには、 努力や実力だけでは届かない、 “見えない階段” の存在が透けて見えるからだ。
求人票には出てこない。 説明会でも語られない。 けれど、 確かに存在している“別の入口”。
紹介、縁、家柄、 長い時間をかけて積み上げられた関係。 それらが静かに扉を開ける。
政府利権団体という言葉には、 どこか閉じた空気がある。 外からは見えない仕組みが、 内側では当たり前のように動いている。
そこに就職するということは、 安定を手に入れることでもあり、 同時に、 その世界のルールに身を置くことでもある。
外から見れば羨ましさが混じり、 内側から見れば息苦しさもあるかもしれない。
利権という言葉は、 いつも批判と羨望のあいだに揺れている。 でも、その中心にいる人たちは、 案外ただ静かに働いているだけなのかもしれない。
ただ、 その扉が誰にでも開かれているわけではないという事実が、 人の心に影を落とす。
「努力すれば届く世界」と 「努力では届かない世界」が 同じ社会の中に並んでいる。
その境界線が、 ときどき人をざわつかせる。
政府利権団体に就職── それは、 特別な世界に足を踏み入れるというより、 “選ばれた人だけが入れる静かな部屋”に座ること なのだと思う。
その部屋の中が幸せかどうかは、 また別の話。


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