うるう年は、4年に一度だけ訪れる特別な年と説明されることが多いですが、 その実態はもっと静かで、もっと控えめな存在だと思っています。
地球が太陽のまわりを一周する時間は、 365日ぴったりではありません。 少しだけ余る。 その“少し”が積み重なると、 暦と季節の間に、ほんのわずかなずれが生まれてしまいます。
うるう年は、そのずれをそっと整えるための仕組みです。 1日を足すという行為は大胆に見えますが、 実際は、時間のほつれを縫い合わせるような、 とても繊細な調整なのだと思います。
2月29日という日付は、 普段は存在しないはずの“余白”のようなものです。 そこに生まれる誕生日、 そこに行われるイベント、 そこに刻まれる記憶。 どれも、暦の中にふと現れた特別席のように感じられます。
うるう年は、時間が機械的に進むものではなく、 自然のリズムに合わせて微調整されていることを 静かに教えてくれます。
時間はまっすぐではなく、 少し揺れながら進んでいる。 その揺れを受け止めるために、 2月29日はそっと置かれているのかもしれません。


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