検察官の昇進制度を眺めていると、ふと「事件には当たり外れがあるのでは」と感じることがあります。 もちろん、これは私自身の感覚であって、制度上そうした分類があるわけではありません。 ただ、現場の空気や人事の流れを見ていると、そう思いたくなる瞬間があるのです。
たとえば、社会的に注目される事件──政治家が絡む汚職や企業の不祥事など──を担当した検察官が、後に要職に就いているのを見かけることがあります。 それが直接の理由かはわかりませんが、「あの事件を担当した人」という記憶が、組織内で静かに残ることはあるように思えます。
一方で、地味だけれど複雑で、時間も手間もかかる事件もあります。 そうした案件に真摯に向き合っても、外からは見えにくく、評価されにくいこともあるかもしれません。 私はそういう仕事を“外れ”とは呼びたくないけれど、報われにくいと感じることはあります。
昇進制度は年次や評価、組織内のバランスなどで構成されていて、公平に設計されているはずです。 でも、制度と空気のあいだには、少しだけ“ゆらぎ”があるように感じられるのです。 その揺らぎが、検察官のキャリア観に静かに影響している──そんな気がしています。

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