見渡す限り、平らでした。 起伏もなく、遮るものもなく、ただ広がっていました。 それが、釧路湿原でした。
北海道東部に位置する釧路湿原は、日本最大の湿原です。 面積は約28,788ヘクタール。 東京23区がすっぽりと収まるほどの広さを持っています。
この湿原には、ヨシ・スゲ湿原、ミズゴケ湿原、中間湿原など、 異なる層の植生が静かに共存しています。 そして、蛇行する釧路川、散在するハンノキ林、 湧き水がにじむ丘陵── それらが、水平性という構造の中に配置されているのです。
釧路湿原は、特別天然記念物タンチョウの生息地でもあります。 彼らは一年を通してこの湿原で暮らし、 冬には雪の上に立つその姿が、まるで風景の一部のように見えます。
この湿原は、かつて海でした。 約6000年前から4000年前にかけて水が引き、 泥や砂が堆積し、湿原が生まれたとされています。 つまり、かつての海が、現在の水平性を設計したのです。
釧路湿原には、展望台がいくつもあります。 細岡展望台から眺める夕日は、 蛇行する釧路川と湿原の広がりを背景に、 時間の水平性までも感じさせてくれました。
今日は、釧路湿原に立ち止まった日です。 それは、水平性が構造になる風景に、納得感を覚えた日でもあります。 この風景は、ただの自然ではなく、 構造と記憶が共存するUX空間として、記録しておきたいと思いました。
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