東京大学には、金融工学という名前の専攻はありません。 けれど、この大学にはそれを補って余りある制度と研究の厚みがあります。
学部には 金融学科 が置かれ、 リスク管理、デリバティブ、資産価格モデルといった 金融工学の核心に触れる学びが体系的に整えられています。 これは国立大学では極めて珍しい存在です。 (2007年に設置された、明確な“金融”の学科)
さらに大学院では、 数量ファイナンスコース が金融工学そのものを扱い、 数理モデル、価格推定、投資理論、プログラミングを通じて クオンツとしての基礎を磨く環境が整っています。
本郷の静かなキャンパスで、 数式と市場の動きを往復しながら、 世界の金融システムの裏側に潜む構造を探る。 それは、制度としても実質としても、 この大学が長く積み重ねてきた知の営みです。
東京大学の金融工学とは、 “名前が無いから存在する”のではなく、 “制度としても実質としても整っている”という、 日本の中でも特異な深さを持つ言葉なのかもしれません。

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