本記事(記事カラム)には広告が含まれています。

屈斜路湖──湧き出しているのは、水だけではないような気がします

人気ブログランキングテキスト
パーティクル
記事内に広告が含まれています。
人気ブログランキングテキスト

屈斜路湖は、北海道の東部、弟子屈町にある湖です。 日本最大のカルデラ湖であり、全面結氷する淡水湖としても最大の面積を持つそうです。 けれど、その“最大”という言葉が、この湖の印象を決めているわけではないように思えます。

湖の周囲には、湯が湧き出す場所がいくつもあります。 砂湯では、砂を掘ると温泉が出てきます。 和琴半島には、地熱で温まった水が静かに流れています。 それらは、地形の記録であると同時に、気配のようなものでもあります。

湖の中央には中島があります。 日本最大の湖中島で、かつては火山だったものが、今は静かに水に囲まれています。 その姿は、残されたものというより、浮かび続けている記憶のようにも見えます。

アイヌ語で「クッチャラ」とは「喉口」、つまり水が流れ出る場所を意味するそうです。 その語感には、出口というよりも、湧き出すものの気配が含まれているように感じられます。 語源が集落の名前だったという説もあり、湖と人の記憶が重なっていたことがうかがえます。

冬には湖が凍ります。 けれど、地熱のある場所では氷が解け、白鳥が集まってくるそうです。 その風景は、季節の記録であると同時に、滲んでいく境界のようなものでもあります。

屈斜路湖は、ただの地形ではないのかもしれません。 それは、湧き出すものと、残るものが、静かに重なっている場所であり、 語感と気配が、地図の上に滲んでいるような湖なのかもしれません。


人気ブログランキング ブログパーツ

もしも


人気ブログランキングバナー

人気ブログランキング

人気ブログランキングテキスト