GTCという語感には、静かな持続性が含まれているように感じます。 それは「Good Till Cancel」の略であり、注文が約定するか、キャンセルされるまで有効であり続ける注文方式を指します。
この構造は、金融市場における「待つこと」の設計です。 それは、時間に対して能動的でありながら、価格に対しては受動的でもある。 GTCは、指値注文や逆指値注文、IFD注文やOCO注文などに使われ、 価格が届くまで、あるいは自分が諦めるまで、注文は市場に残り続ける。
市場は常に動いているが、GTCは動かない。 その非対称性の中で、GTCは「まだ届いていない価格」に対して、 静かに、しかし確かに、意思を残し続ける。
けれどその意思は、約定することで報われるとは限らない。 キャンセルされることで終わるとも限らない。 むしろ、約定もキャンセルもされないまま、ただ市場に漂い続ける注文こそが、GTCの本質なのかもしれません。
それは、価格と時間の交差点に置かれた、 まだ届かないものに対する、届くかもしれないという仮の構造。 そしてその構造は、いつか消えるかもしれないし、 いつまでも残り続けるかもしれない。



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