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10BASE‑T は、“最初のイーサネットが持っていたゆっくりとした呼吸”

Particles(軽い雑談)
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10BASE‑T という規格には、どこか素朴な静けさがあります。 いまのネットワークが 1Gbps や 10Gbps を当たり前に扱う中で、10Mbps という数字はとても小さく見える。けれど、その小ささの中には、イーサネットが家庭やオフィスに広がり始めた頃の“速度よりもつながることが大事だった時代の空気”が残っています。

ツイストペアケーブルを使い、スター型で構成されるという設計は、現代の LAN とほとんど同じです。違うのは、流れるデータの量と、その流れ方のゆっくりさ。10BASE‑T の通信は、どこか呼吸のように一定で、急がず、詰まらず、ただ淡々と流れていく。ネットワークがまだ“重さ”を持っていた頃のリズムです。

ハブを中心に広がる配線は、いまのスイッチングハブとは違い、すべての通信が同じ空間に混ざり合うような構造でした。衝突が起きることも珍しくなく、そのたびにネットワークは少し立ち止まり、また流れ始める。効率的ではないけれど、その不完全さがどこか人間的で、初期の LAN の風景を思い出させます。

10BASE‑T は、 高速ではないけれど、ネットワークが“つながる”という体験を広げた最初の器。 そのゆっくりとした速度の中に、いまの LAN の原型が静かに息づいているのかもしれません。

HR


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