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給湯室と給料明細のあいだにある、小さな現実

Particles(軽い雑談)
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給湯室には、いつも独特の空気があります。 お湯の沸く音、紙コップの軽い触れ合い、誰かが置き忘れたティーバッグ。 仕事の中心から少しだけ離れたその場所は、ほんの数分だけ自分を取り戻せる小さな避難所のようでもあります。

一方で、給料明細はとても静かです。 封筒を開けると、数字が整然と並んでいて、そこには感情の入り込む余地がほとんどありません。 働いた時間、控除された金額、積み上がったものと削られたもの。 どれも淡々としていて、まるで自分の生活が数字に変換されたような感覚になります。

給湯室で飲むコーヒーは、たいてい少し薄いのに、なぜか落ち着きます。 給料明細の数字は、たいてい少し物足りないのに、なぜか現実を突きつけてきます。 どちらも職場の一部なのに、片方は人の気配があり、もう片方は生活の重さだけが残ります。

けれど、給湯室でひと息つく時間があるからこそ、給料明細の数字を受け止められるのかもしれません。 数字だけでは続けられないし、休憩だけでも生活は回らない。 そのあいだにある揺らぎのようなものが、働くという行為の正体なのだと思います。

給湯室の湯気と、給料明細の数字。 どちらも、今日を生きるための小さな証拠のように見えてきます。

HR


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