ムンバイという名前を聞くと、 まず最初に思い浮かぶのは、 海の匂いと、街のざわめきが混ざったような空気です。
インド西海岸に広がるこの街は、 乾いた大地の国の中で、 どこか湿度をまとった特別な存在に見えます。
朝のムンバイは、 まだ眠りきらない海の気配と、 すでに動き始めている街の熱が ゆっくりと重なり合っていきます。
港に近いエリアでは、 潮風が建物の壁をなでるように通り抜け、 そのすぐ先では、 人と車と声が混ざったリズムが 街の鼓動をつくっています。
ムンバイは、 “成長”という言葉が そのまま街の温度になっているような場所です。
高層ビルの影と、 古い建物の輪郭が並んでいて、 新しいものと古いものが どちらも主張しすぎずに共存しています。
街を歩くと、 熱気と湿度が肌にまとわりつくのに、 どこか心地よいのは、 その空気の中に 人の生活の強さが混ざっているからかもしれません。
ムンバイとは、 海の湿り気と都市の熱が、 ひとつの呼吸の中で揺れている街 なのだと思います。
その呼吸は、 ゆっくりと、 しかし確かに、 未来へ向かって広がり続けています。
HR