アントニオ・ダマシオ。 脳と心の関係を深く探った神経科学者です。
彼が示したのは、 「人は理性で判断しているように見えて、 実は“感情”が意思決定の土台になっている」 という、とても人間らしい真実でした。
ダマシオは、 脳の損傷で“感情がうまく働かなくなった人”を研究しました。 すると驚くべきことに、 感情が弱まると、合理的な判断すらできなくなる という現象が見えてきた。
・どちらの選択が良いか決められない ・優先順位がつけられない ・小さな決断にも時間がかかる
理性は働いているのに、 “決める”という行為ができなくなる。
ダマシオはこの現象を 「ソマティック・マーカー仮説」 としてまとめました。
感情は、 私たちの体の中で 「こっちが良い」「これは危ない」 と静かに印をつけてくれる。
その印があるから、 私たちは迷いながらも前に進める。
意思決定とは、 論理の勝負ではなく、 感情と理性がそっと手を取り合う瞬間 なのだと、ダマシオは教えてくれます。
HR