お味噌汁やパスタでお馴染みのアサリ。普段は食材として見ていますが、実は砂の中でたくましく生きている「小さな海の生き物」です。
「砂の中でどうやって生きてるの?」「何で砂が入っているの?」といった、生き物としてのアサリの意外な生態や暮らしぶりを、わかりやすくご紹介します。
アサリはどこでどうやって生きてるの?
アサリは、海の中の「浅い場所の砂地(潮干狩りができるような場所)」の中に潜って生活しています。
- 家は砂の中数センチ 波で流されたり、敵に見つかったりしないよう、普段は砂の中に身体をすっぽり隠しています。
- 呼吸と食事は「2本のストロー」で アサリを水につけておくと、ニョキッと伸びてくる管(くだ)がありますよね。あの管は「2本のストロー」のような役割をしています。
- 吸うストロー(入水管): 海水と一緒に酸素や、水の中に漂う小さなプランクトン(ご飯)を吸い込みます。
- 吐くストロー(出水管): 息をし終わった水や、いらないゴミ(フン)を外へ勢いよく吐き出します。
あのアサリが水をピューッと吹き出す動作は、ストローで部屋のお掃除をしている最中なのです。
なぜ「砂抜き」が必要なのか
「あさりを食べたらジャリッとした」という経験は誰しもあるはず。
あの砂は、アサリが砂の中で勢いよく海水を吸い込んだときに、うっかり一緒に吸い込んでしまってお腹の中に残った砂です。
スーパーで売られているアサリは、まだお腹に砂が残っている状態。そのため、家に持ち帰って「海水と同じくらいの塩水(水500mlに塩大さじ1)」につけ、暗くしてあげると、アサリは「あ、いつもの海だ!」と安心してストローを伸ばし、お腹の砂を吐き出してくれるのです。
アサリはどうやって移動するのか
じっと動かないように見えるアサリですが、実は「足」を持っています。
殻の間から白いモチのような、ベロのような肉を出しているのを見たことがありませんか?あれがアサリの足です。
砂の上に置かれると、その足を使って砂をゴリゴリと掘り進め、自分で砂の中に潜っていきます。大移動はできませんが、自分の居心地が良い深さまで潜る力を持っています。
アサリの天敵たち
静かに砂の中で暮らしているアサリですが、海の中にはアサリを狙う天敵がたくさんいます。
- ツメタガイ(巻き貝): アサリの殻にギコギコと穴を開けて、中身を食べてしまう恐ろしい天敵です。(潮干狩りで穴の開いたアサリの殻が見つかるのは、この貝に食べられた跡です)
- 魚(クロダイなど)やカニ: 頑丈なアゴやハサミで、アサリの殻をバキバキに割って食べてしまいます。
- 鳥(サギやシギ): 引潮のときに、砂の上に顔を出しているアサリをくちばしで突いて食べます。
アサリが砂深く潜りたがるのは、こうした天敵から身を守るためなのです。
アサリの一生
アサリは春(4〜6月頃)と秋(9〜10月頃)に赤ちゃんを産みます。
- 海の中に卵を放出 大人のアサリたちが一斉に海中に卵と精子を出して受精します。
- 赤ちゃんの頃は海を泳ぐ! 生まれたばかりのアサリの赤ちゃんは、最初はなんと殻を持たずに海の中をフワフワ泳いで生活しています。
- 大きくなると砂底へ着地 成長するにつれて小さな殻ができ、重くなって海の底へ沈み、砂の中に潜って大人になっていきます。
自然界でのアサリの寿命は、なんと7〜8年ほど。私たちがお店で見かけるサイズ(3〜4cm)になるまでに、だいたい1〜2年ほどかけてじっくり大きくなっています。
まとめ

アサリはただ美味しいだけでなく、1日に何リットルもの海水を吸っては吐き出し、海の中の濁りや汚れをろ過してキレイにしてくれる「自然の掃除機」のような役割も果たしています。
次に食卓や潮干狩りでアサリを見かけたときは、「砂の中で一生懸命生きているんだな」と少し愛着が湧いてくるかもしれません。
