阿波おどりという言葉に触れたとき、
それは、徳島の街に響く「チャンカチャンカ」という鐘の音と、
「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ」という掛け声が、
踊る粒子と見る粒子を等価に揺らす構造として立ち上がります。
制度としては、徳島県徳島市を中心に毎年8月に開催される盆踊りの祭りであり、
400年以上の歴史を持つ日本三大盆踊りのひとつです。
語感としては、「連(れん)という集団」「男踊りと女踊りの振りの違い」「見る阿呆の沈黙」。
阿波おどりの起源には諸説あり、
1586年に徳島城の完成を祝って蜂須賀家政が「好きに踊れ」と触れを出したという説や、
念仏踊り・風流踊りなどの民間芸能が融合したという説もあります。
踊り手の集団「連」は、企業連・学生連・有名連などに分かれ、
それぞれが異なるリズムと振り付けを持ち、
「ヤットサー、ヤットヤット」という掛け声とともに街を練り歩きます。
阿波おどり会館では、踊りの歴史や魅力を展示し、実演も行われています。
眉山山頂へと続くロープウェイが、踊りの粒子を空へと持ち上げるような設計です。
阿波おどり会館の詳細はこちら。
両国本町演舞場や南内町演舞場では、連の踊りが観客を包み込み、
徳島阿波おどり空港ターミナルでは、空港そのものが踊りの語感を帯びています。
演舞場の詳細はこちら。
東京・高円寺にも「阿波おどり踊り始めの場所」があり、
1957年から続く都会の粒子として、徳島とは異なる語感で記録されています。
阿波おどりという語は、
制度と語感、歴史と熱気、踊る粒子と見る粒子が交差する構造です。
今日は、その語に触れて、
語れるほどではありませんが、
8月の熱気に沈む揺らぎとして、そっと記録しておきたいと思います。

HR